概況説明（滝沢 十日町市長）

　史上類を見ない地震発生に際し、幸いなことに火災もほとんどなく、事後被害は最小限に留まったとも思うが、山の地割れや大きな亀裂が確認されておるなど、この雨で地すべりの危惧は免れない状況が続いていることも事実です。
　　　
全戸に避難勧告は発令済みだが、避難民の不安と精神的苦痛が増していることを考慮し、早急にその緩和に努めていくことが我われの急務だと考えております。
　ライフラインについて電気は昨日２５日に全面復旧しましたが水道の全復旧は今週末をメドにしています。
　　　
有り難いことに救援物資は搬送が間に合わないほど、当面の必要を十分満たす量を届けて頂いており今後も断続的に孤立地域を含めた各避難所への過不足ない供給に努めていきたいと思います。
　　　
私どもの緊急要請により泉田知事から長野県知事にも連絡連携を速やかにお取りいただき市を超えて情報を集約するなど連絡体制の充実が図られております。
その一方で商工会議所再開のメドが立たないことによる倒産の可能性など経済的な問題も懸念され市の対応
は多岐にわたらざるを得ない状況が続いています。
　　　
今のところ、市民の不平不満もほとんどなく、様々な局面で協力を頂いており、余震回数漸減など水の復旧ができれば避難勧告は解除できるものと思っております。
　　　
澤野県議から自民党さんとしてお示し頂きましたご厚志についてですが、先ほども申し上げましたとおり、物資の供給について、現段階で致命的不足は生じておりませんので、むしろ長期的視点から、今後、激甚法の適用や病院の機能改善をはじめとする負傷者の適正な移送、ゴミ処理など予想される問題について対応できる体制を早急に整えて参りたいと考えます。
　　　
その関連で、十日町市内で現在、負傷者の対応にあたっている２つの総合病院−県立十日町病院と中条病院の収容能力は限界に達しており、震災の影響で亀裂が生じている箇所がある事などもあわせ、今後、地域中核病院の拡充の必要性を痛切に感じているところです。

　わざわざのお出向きを感謝申し上げるとともに、被災民の速やかな救援対策に資する視察を祈念いたします。　本日はたいへんご苦労さまです。